「まだ実力がない自分」に自信を持つには?
「自信があれば、もっと前に出られるのに」──そう思ったことはありませんか?
まだ実績がない、スキルも足りない、経験も浅い。でも、「だから前に出られない」と思ってしまうと、いつまで経ってもチャンスはやってきません。
そんなとき、ひとつの考え方として注目されるのが「Fake it till you make it」です。直訳すれば「成功するまで成功したフリをしろ」。日本語では「うまくいくまでは、うまくいくフリをする」と訳されるこの言葉は、自信がなくても「自信があるように振る舞う」ことで、自分自身を前向きに変えていくという実践的なメンタルハックです。
「まだできないから、できるようになるまで待つ」のではなく、「できるように見せて、行動する中で本当にできるようになっていく」──それがこの言葉の核心です。
なぜ“うまくいくフリ”が成長に効くのか
「Fake it till you make it」の一番の利点は、“ふるまい”が思考と行動に影響を与えることにあります。
自信がないときほど、人は消極的になります。でも、あえて胸を張って堂々と話してみる。声を一段階大きくして、明るい表情で「やれます」と言ってみる。すると不思議なことに、自分の中にも「なんだか本当にやれる気がしてきた」という感覚が生まれます。
この感覚は、心理学では「自己効力感(セルフエフィカシー)」と呼ばれ、自分の行動を前に進めるための“燃料”になります。
やがて、それが行動を呼び、行動が経験を生み、経験が本当の実力になります。つまり、「フリ」から始めることは、結果として自分を育てる“自己実現ループ”の起点になるのです。
嘘と紙一重?誤解されやすい落とし穴
この言葉には、ちょっとした危うさもあります。「Fake(偽る)」という言葉が含まれているため、「嘘をつけということか?」と誤解されやすいのです。
でも本質はそこではありません。
「Fake it till you make it」は、相手を騙すための言葉ではなく、「自分の可能性を信じるためのふるまい」に近い。実際に嘘をついたり、スキルがないのにあるフリをするという意味ではありません。あくまで、“姿勢”や“態度”で自信を演出するという行動の話なのです。
ただし、誠実さを欠いてしまえば、それは信用を失うことになります。特にビジネスの場では、見せかけではなく「行動」で信頼を築いていくことが重要です。
ビジネスで使える「Fake it」の5つの実践ヒント
では、実際にどうやって「Fake it till you make it」を活用すればよいのでしょうか。以下の5つは、現場でも実行しやすいポイントです。
- 目標を明確にする
「何のために、どこに向かっているのか」を自分自身に問い続けることで、振る舞いに芯が生まれます。 - 自信のあるようにふるまう
声のトーン、姿勢、アイコンタクトなど、見た目と所作を“できる人”に合わせるだけでも印象は大きく変わります。 - 周囲を巻き込む
相談したり、一緒に学んだり、仲間と取り組むことで“ふり”ではない実体験が積み重なっていきます。 - 失敗を恐れない
「フリ」で始めた挑戦も、失敗してこそ本物になります。失敗も成長の一部と捉えましょう。 - 学び続ける姿勢を持つ
“ふるまい”は入口です。継続的に学び、実力を積み上げてこそ、本当に“make it”できます。
結局、信じるのは「自分」なのかもしれない
「自信がついたら行動する」では、いつまで経っても自分は変わりません。
「行動するからこそ、自信が育つ」──そう考えると、「Fake it till you make it」は単なる自己演出ではなく、自分の未来に対する信念の表現と言えるかもしれません。
誰もが最初は“未完成”です。でも、その未完成の自分を信じて、あえて堂々と振る舞うこと。それこそが、50代からの挑戦にも大きな力をくれる“ふるまいの力”なのです。
この記事を書いた人|ミライジュウ
メディア関連企業の業務部長。ラジオ演出30年の経験を経て、
「50代からでも“1円を生む力”は育てられる」と信じて発信中。
毎朝4時起きでランニング・筋トレ継続中。
▶︎ 運営者プロフィールはこちら
おすすめ記事
▶︎ 過去を語る力こそが、50代以降の武器になる
▶︎ 強みを掛け合わせて唯一無二に!
▶︎ “50代からの副業力を高める「ジュガール思考」とは?
コメント