Compound effectとは?結論としてどう行動すべきか
「Compound effect(コンパウンド・エフェクト)」とは直訳すれば「複利効果」。金融の世界で使われる「利息に利息がつく仕組み」ですが、この考え方を人生や習慣に応用したものです。
大切なのは、大きな一歩ではなく小さな一歩をやめずに積み重ねること。毎日の読書10分、短い運動、コツコツの発信──こうした小さな行動は、その瞬間には意味が薄く感じられるかもしれません。しかし時間を味方にすると、指数関数的に成果が積み上がり、人生を大きく変える力になります。
結論として、私たちがやるべきことはシンプルです。小さく始めて、やめないこと。これ以上に強力な戦略は存在しません。
有名人たちが語る「積み重ねの力」ジャンル別名言集
スポーツ界
- イチロー:「小さいことを重ねることが、とんでもないところへ行くただ一つの道」
(2004年シーズン終了後の会見での発言) - ブルース・リー:「私は一種類の蹴りを一万回練習した者を恐れる」
- アーノルド・シュワルツェネッガー:「近道はない。すべては反復、反復、反復だ」
哲学・思想
- ウィル・デュラント(アリストテレスを要約):
「私たちは繰り返し行うことの集積である。ゆえに卓越性とは行為ではなく習慣である」 - セネカ:「偉大なことは突然できあがるのではない。小さなことが積み重なって偉大になる」
- 老子(『道徳経』第64章):
「千里の行も足下より始まる」
ビジネス・発明・自己啓発
- トーマス・エジソン:「天才とは1%のひらめきと99%の汗である」
- ロバート・コリアー:「成功とは日々繰り返される小さな努力の総和である」
- ダレン・ハーディ(『The Compound Effect』著者):
「小さな選択、習慣、行動。それらの積み重ねが、成功と失敗の分かれ道になる」
政治家・思想家
- ベンジャミン・フランクリン:「小さな支出に気をつけよ。小さな漏れが大きな船を沈める」
- マハトマ・ガンディー:「未来は、今日あなたが何をするかにかかっている」
(一般に彼の言葉として広く流布している) - セオドア・ルーズベルト:「できることを、あるもので、いまいる場所でやりなさい」
※本人はバージニアの農夫Squire Bill Widenerの言葉として紹介
文学・人道・宗教
- マザー・テレサ:「大きなことをする必要はありません。小さなことを、大きな愛をもって行いなさい」
(彼女の言葉として広く知られるパラフレーズ) - ヘレン・ケラー:「性格は日々の小さな努力によって形成される」
(原文:”Character cannot be developed in ease and quiet…”) - サミュエル・スマイルズ(『自助論』):
「性格は一夜にしてつくられるものではなく、日々の習慣によって形成される」
武道・日本の伝統
- 宮本武蔵:「千日の稽古を鍛とし、万日の稽古を練とす」
こうして見てみると、ジャンルは違えど全員が同じ真理を指し示しています。大きな結果は一夜にして訪れるのではなく、日々の積み重ねによって形づくられるのです。
誰が、いつから提唱?
「Compound effect」という表現を人生や習慣の分野で広めたのは、アメリカの著者 ダレン・ハーディ(Darren Hardy) です。
2010年に出版された著書『The Compound Effect』で、日常の小さな選択や行動の積み重ねが長期的に大きな成果を生むことを体系的に解説しました。
それ以前から「複利(compounding)」という言葉自体は金融の世界に存在していましたが、それを自己成長・習慣形成に応用したのはダレン・ハーディが先駆けでした。
なぜそんなに大事なのか?
脳科学の視点
人間の脳は「すぐに結果が出ること」に強く反応します。しかし小さな行動の効果は最初は目に見えないため、飽きやすく続けにくい。ところが一定の閾値を超えると一気に成果が花開くのがCompound effectの特徴です。
心理学の視点
「小さな成功体験を積み重ねると自己効力感(セルフエフィカシー)が高まり、さらに行動を続けられる」という心理的スパイラルが働きます。やめなければ加速していくのです。
実社会の視点
短期的な一発逆転はほぼ存在しません。スポーツもビジネスも健康も、結局は「小さな積み重ね」を軽んじるか大切にするかで結果が分かれます。
FPとCompound effect
ファイナンシャル・プランナー(FP)の視点から見ると、この考え方はお金と習慣をつなぐ「架け橋」となります。
- お金の複利
NISAやiDeCoなど、毎月の積立投資を長期で続けることで資産が雪だるま式に膨らむ。これが金融のCompound effect。 - 習慣の複利
1日10分の勉強、5kmのランニング、毎日の発信活動。それぞれは小さくても、10年単位で積み重なれば圧倒的な力になる。 - 結論
金融資産も、健康資産も、知識資産も「複利」で育つ。FP視点で読者に伝えられるのは、「人生全体がCompound effectでできている」というメッセージです。
まとめ
- Compound effect=小さな積み重ねが人生を変える法則
- 偉人や有名人も、ジャンルを超えて同じ真理を語ってきた
- この考え方を体系化し広めたのは、2010年に『The Compound Effect』を著したダレン・ハーディ
- 脳科学・心理学・実社会すべてが、この仕組みの重要性を裏付けている
- FP的な視点からは「金融の複利」と「習慣の複利」をつなげて考えることで、読者に行動の指針を示せる
結論:小さく始めて、やめないこと。これこそがCompound effectの真の力であり、人生を変える唯一の方法です。
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この記事を書いた人|ミライジュウ
メディア関連企業の業務部長。ラジオ演出30年の経験を経て、
「50代からでも“1円を生む力”は育てられる」と信じて発信中。
毎朝4時起きでランニング・筋トレ継続中。
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