ビットコインはなぜ特別なのか
「ビットコインは怪しい」「投資は危ない」そんな声を聞いたことがあるでしょう。それでもなお、10年以上生き残り続け、今も世界中で注目されているのがビットコインです。なぜでしょうか。
その理由のひとつが「マイニング」という仕組みにあります。マイニングを一言でいうと「清書係を決める競争」です。勝者は毎回たったひとり。そして1年間にその勝者が出るのは、わずか5万回ちょっとしかありません。つまり「年間で5万人が選ばれる」というより、正確には「5万回の座席があり、それを世界中のコンピュータが奪い合う」のです。地球規模で数百万台規模(推定)のマシンが挑戦する中で、当たる確率は宝くじ級。この“狭き門”こそが、ビットコインの価値を支えているのです。
清書係を決めるクイズ大会
ビットコインの取引は「ブロックチェーン」という大きな帳簿に記録されています。ただし、この帳簿に勝手に書き込めるわけではありません。毎回「誰が次のページを清書するか」を決めなければならないのです。
方法はシンプルで、10分ごとに開催される計算クイズ。世界中のコンピュータが一斉に挑み、最初に正解を見つけた1台だけが「清書係」に選ばれます。勝者は取引を正式に記録できるうえ、新しいビットコインと手数料を報酬として受け取ります。
この清書係は1日で144回、1年で52,560回だけ。延べ5万回の座席を、推定で数百万台ともいわれるマシンが取り合うのです。イメージするなら「年間5万席しかない超プレミアチケット」を、地球全体で取り合っているようなもの。これほど希少だからこそ、勝者には大きなご褒美が与えられ、挑戦者は後を絶ちません。
なぜわざわざクイズを解くのか
「取引を清書するだけなら、順番にやればいいのでは?」と思うかもしれません。わざわざ全員でクイズ大会をする理由は、「公平性」と「希少性」を守るためです。
もし特定の誰かだけが清書するなら、その人が不正をしても誰も止められません。全員でクイズに挑むことで「誰が勝つか分からない公平な競争」になります。さらに10分ごとに難易度を自動で調整し、発行ペースをゆっくりに保つことで、ビットコインは一気に増えることなく「2100万枚で打ち止め」という希少性を守っているのです。
つまりマイニングは「正しい記録係を決める」と同時に「2100万枚に一気に到達しないよう速度を調整する仕組み」でもあるのです。
人気と安全性の循環
清書係の座席は狭き門ですが、その競争に人が集まるほど、ビットコインは安全になります。なぜならマイナーが増えれば増えるほど、不正をするのに必要な計算力も天文学的に高騰し、事実上不可能になるからです。
逆に人気がなくマイニングする人が減れば、取引は遅れ、不正のリスクも高まります。だからこそ「人気があるから安全になり、安全だからさらに人気になる」という好循環が生まれ、ビットコインは他の通貨を圧倒してきました。
想像してみてください。もし自分が“清書係”に選ばれたら…。宝くじの1等を当てたような喜びかもしれません。でもその裏では、電気代やマシン代が何十万円、何百万円とかかっているかもしれない。ここに“夢と現実”の両面があるのです。
希少性と物語性が価値を作る
ビットコインの強みは単なる仕組みだけではありません。人間は「数が限られているもの」「物語を持つもの」に特別な価値を感じます。
- モナリザは盗難事件をきっかけに「幻の絵画」として世界的に知られるようになった
- ゴッホは死後、「新作が二度と生まれない」という希少性が価値を爆発させた
- ビートルズは解散してからレコードの需要が跳ね上がった
ビットコインも同じです。「2100万枚しか存在しない」「サトシ・ナカモトの正体は不明」という物語が、ただのコードに文化的な意味を与えました。
まとめ|なぜ残り続けるのか
ビットコインのマイニングは、単なる電力の無駄ではありません。10分ごとに世界中で行われるクイズ大会が「清書係」を決め、年間わずか5万回の座席が希少性を保っています。そして、その競争に参加する人が多いほど安全性が高まり、価値が守られるのです。
さらに「サトシ・ナカモトの謎」や「最初の仮想通貨」という物語性が重なり、ビットコインは単なるプログラムを超えて“文化”となりました。
ニュースで「半減期」という言葉を見かけたら、この記事のことを思い出してください。それは、価値がどのように守られているのかを考えるきっかけになります。そして自分にとって「数が限られているからこそ価値がある」と思えるものは何か、一度立ち止まって考えてみるのも有意義でしょう。
この記事を書いた人|ミライジュウ
メディア関連企業の業務部長。ラジオ演出30年の経験を経て、
「50代からでも“1円を生む力”は育てられる」と信じて発信中。
毎朝4時起きでランニング・筋トレ継続中。
▶︎ 運営者プロフィールはこちら
\ あわせて読みたい /
▶︎ 怪しいけど買ってみた仮想通貨3種|初心者が5年放置して学べること
▶︎ すぐそこまで来ている分散型金融|50代が知っておきたい“お金の未来”
▶︎ 仮想通貨の未来はどうなる?クリプトを知っておくべき理由とFPが伝えるリスクと可能性
コメント