「願えば叶う」が叶わない現実
引き寄せの法則や自己啓発本は、ここ20年で数え切れないほど出版され、多くの人が手に取ってきました。
「思考は現実化する」「ポジティブでいれば成功する」といった言葉は一度は耳にしたことがあるはずです。
実際に、手帳に夢を書いたり、寝る前に理想の未来をイメージする習慣を取り入れた人も少なくないでしょう。
しかし、現実を振り返ると「結局あまり変わっていない」と感じる人が大半です。
さらに言えば、願えば願うほど「叶っていない自分」を強調してしまう paradox に陥ることもあります。
心理学的には「現状認識バイアス」が働いている状態で、「今は持っていない自分」を強化してしまうのです。
具体例で言えば「お金持ちになりたい」と毎日唱えるほど、「今はお金がない」というイメージを繰り返し脳に刷り込むことになります。
その結果、“願っているのに叶わない”というループから抜け出せなくなるのです。
そんな中で話題の「タフティ・ザ・プリーステス」
この停滞感を打ち破る存在として注目されているのが、ロシアの作家ヴァジム・ゼランドによる『タフティ・ザ・プリーステス』です。
この本の舞台設定はとてもユニークです。
「3000年前のイシス神殿の巫女・タフティが、現代の私たちに語りかける」というストーリー仕立て。
ドSな巫女キャラが、淡々と、時に鋭く「現実の書き換え方」を説きます。
要点をまとめると――
- 現実は“スクリーン”であり、私たちは映像を見ているにすぎない
- 自分の意識が映写機となり、未来を選び取ることでスクリーンが切り替わる
- 願うのではなく“意図を未来に置く”ことで現実が変わり始める
従来の「願えば叶う」とは違い、「未来をすでに選んだ自分として行動する」ことを強調しているのが特徴です。
ただし注意すべきは、ゼランドが使う「量子力学」の比喩。
あくまでメタファーであり、科学的に検証された仕組みではありません。
だから“物理学の本”として読むのではなく、“行動を促す寓話”として受け取るのが正しい姿勢でしょう。
なぜここまで話題になったのか
では、なぜこの本はここまで注目されているのでしょうか。
理由の一つは、読者の抱える深い悩みにあります。
つまり「知識はあるのに現実が変わらない」という停滞感です。
多くの人はすでに引き寄せの法則や自己啓発を知り、ポジティブ思考も試しました。
それでも人生が動かず、「努力しても空回りしている自分」に無力感を覚えているのです。
具体的には、資格勉強をしても成果が出ない、ダイエットをしてもリバウンドする、恋愛で「出会いたい」と願っても出会いが訪れない…。
そうした「努力と結果が結びつかない」感覚に、この本のメッセージが刺さったのです。
さらに言うと、巫女キャラのドSな語り口と、量子力学っぽい科学風の説明が「ただのスピリチュアル」とも「ただの自己啓発」とも違う新鮮さを生みました。
これがYouTubeで要約動画が増えた理由でもあります。
内容が抽象的だからこそ「わかりやすく解説したい」「整理したい」という需要が爆発したのです。
賞賛する人たちの本質的な悩み
本を賞賛する人のレビューを読むと、共通する本音が透けて見えます。
「引き寄せは信じてきたけど、現実が変わらなかった」
「努力しても成果が出ない」
「結局、私は自分の人生をコントロールできていないのでは?」
つまり彼らの根本的な悩みは「行動できない自分」「動いても結果が出ない自分」に対する苛立ちや無力感です。
タフティはその感覚を「意図を未来に置け」という一言で一度リセットしてくれる。
だからこそ賞賛が集まっているのです。
ただし、ここに落とし穴もあります。
“意図を置くだけで現実が変わる”と誤解してしまえば、再び「願うだけ」のループに戻ってしまう。
本の真価は“行動と結びつけたとき”に初めて現れるのです。
行動と失敗をどう結びつけるか
では実際に、未来の意図をどう現実に落とし込めばいいのでしょうか。
たとえば「すでに英語を話せる自分」をイメージしたなら、今日オンライン英会話に参加してみる。
最初は聞き取れず失敗するかもしれません。
けれど、その失敗こそが「未来の自分に近づいた証拠」です。
「すでに健康な自分」をイメージしたなら、5分の散歩や軽い筋トレを始める。
続ける中でサボる日があっても、それは失敗ではなく「未来をなぞる過程」になります。
このように“未来を選んだ自分”として小さく行動し、失敗を材料に変えていくこと。
それがプラシーボ効果のように働き、信念が行動を変え、行動が現実を変えていく流れを作るのです。
このブログのコンセプトとの接点
未来をイメージすることは大切です。
しかし、それを現実に近づけるのは「行動と失敗」だけです。
未来を思い描くのは、新しい地図を持つようなもの。
でも、地図を持っているだけでは目的地に到達できません。
歩き、迷い、戻りながら進んでいく。
そのプロセスを経て、地図は意味を持ち始めるのです。
このブログの発信もまさにそこにあります。
「ゼロからイチを作る行動」を通じて、自分を現実的に作り変えること。
失敗を敵ではなく“未来への証拠”と捉えること。
タフティのメッセージを実生活で活かすなら、願望を強めるよりも、失敗を味方に変える習慣を育てることがカギなのです。
結局どうすればいいのか
願いを叶えるには、まず未来をイメージすること。
そして「未来の自分なら選ぶであろう小さな行動」を今日ひとつだけ選ぶことです。
資格を取りたいならテキストを開く。
副業を始めたいなら登録を済ませる。
健康を目指すなら5分だけ歩く。
大切なのは「規模」ではなく「未来の自分を体現する一歩」です。
そして失敗や停滞に出会ったとき、「やっぱりダメだ」と解釈せず、「未来をなぞっている途中だ」と捉え直すこと。
逆に考えれば、失敗しない人生の方が「未来をなぞっていない」証拠でもあります。
願望を育てるのは思考ではなく行動。
そしてプラシーボのように効いてくるのは「成功している自分を信じて動いた一歩」なのです。
この記事を書いた人|ミライジュウ
メディア関連企業の業務部長。ラジオ演出30年の経験を経て、
「50代からでも“1円を生む力”は育てられる」と信じて発信中。
毎朝4時起きでランニング・筋トレ継続中。
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