【FPが警告】定年の2日前に辞めるだけで60万円プラス|「無知の税金」は本当なのか

漫画『ドラゴン桜』の主人公、桜木建二はかつてこう言いました。

「社会のルールはすべて、頭の良い奴が作っている。つまり、社会のルールは、頭の良い奴に都合のいいように作られているんだ。逆に、都合の悪いことは分からないように隠してある。……つまり、お前らみたいに頭を使わず、面倒くさがっている奴らは、一生騙されて高い金を払わされ続けるんだ。」

この言葉を「冷酷だ」と感じるでしょうか。しかし、定年を目前にした会社員にとって、これは避けることのできない冷徹な真真実です。

『ドラゴン桜』の桜木建二が言ったように、制度を調べることを面倒くさがり、会社の言いなりになって退職日を決める人は、知らぬ間に「無知という名の罰金」を徴収されています。

その額、条件が合えば実に60万円。

65歳の誕生日の「2日前」に辞めるか、それとも「当日」まで働くか。このわずか2日の差で、国から受け取れる給付金の「権利」がこれほどまでに変わるのです。

まだ現役の世代にとっても、他人事ではありません。家計とキャリアの専門家であるファイナンシャルプランナー(FP)の視点から、搾取される側を卒業し、情報の格差を利益に変える「稼ぐ側」へ回るためのハック術を解説します。

60万円あれば、あなたのビジネスはどう変わるか?

50代のあなたなら、一度は「定年まで勤め上げることが美学だ」と考えたことがあるはずです。しかし、個人で稼ぐ道を選ぼうとしている今、その常識は一度捨ててください。

退職日をわずか2日ずらすだけで手に入るキャッシュは、立派な「起業の資本金」です。

定年後も個人で収入を得たいなら、少しでも知識を身につけて、1年でも早くビジネスを軌道に乗せる。これこそがビジネスオーナーとしての意思決定です。

給付額が3倍に?「65歳未満」と「65歳以上」の残酷な壁

雇用保険制度には、私たちが人生の終盤で必ず直面する「大きな断絶」があります。それが「65歳の壁」です。この壁を知っているかどうかでリタイア後のキャッシュフローは激変します。

パターンA:65歳以上で退職する場合

  • 給付金の名称: 高年齢求職者給付金
  • 給付日数: 最大50日分
  • 支給総額: 約30万円(賃金日額1万円・20年以上勤務の場合)
  • 特徴: 一括で振り込まれて終了。「お見舞金」程度の位置づけです。

パターンB:65歳未満(64歳)で退職する場合

  • 給付金の名称: 失業保険(基本手当)
  • 給付日数: 最大150日分(20年以上勤務の場合)
  • 支給総額: 約90万円(条件は上記と同じ)
  • 特徴: 約5ヶ月にわたり支給。生活を支える強力なバックアップとなります。

その差、実に60万円。このキャッシュは、収益が出るまでの精神的な余裕を生む最強のセーフティネットになります。

法の落とし穴:なぜ「誕生日の前日」では手遅れなのか?

「誕生日の前日に辞めればいい」という考えは、最も高くつく罠です。
日本の「年齢計算ニ関スル法律」では、「人は誕生日の前日の終了(午後12時)をもって加齢する」と定められています。11月8日が誕生日の人は、前日の11月7日になった瞬間に、法的には「65歳」なのです。

・11月8日が誕生日なら:

  • 11月7日に退職: 法律上はすでに「65歳」→ 30万円コース
  • 11月6日に退職: 法律上はまだ「64歳」→ 90万円コース

つまり、「誕生日の2日前」。これが、手厚い給付の権利を勝ち取るためのデッドラインです。

制度の目的を知れば「ハック」の正当性が見えてくる

なぜこれほど差があるのか? それは制度の「目的」が違うからです。
「基本手当」は、まだ現役で働きたい人を力強く支えるための再就職ブースト。
「高年齢求職者給付金」は、年金の補完的な一時金。

定年後にコンテンツビジネスを志すあなたにとって、退職後の数ヶ月は発信スタイルを確立するための極めて重要な「立ち上げ期間」です。これは従来の再就職と同じ、あるいはそれ以上にエネルギーを要する労働です。ならば、より手厚い支援を受けながら準備をする方が、理にかなっているとは思いませんか?

「無知はコスト」という視点で確認すべき注意点

ここで、FPとして一つ重要な「情報の活用」をお伝えします。この「2日前の退職」には一点だけ、必ず確認すべきルールがあります。

それは、65歳未満で「基本手当(失業保険)」を受け取っている間は、「特別支給の老齢厚生年金」の支給が停止されるというルールです。

人によっては「失業保険で増える分」と「支給停止される年金額」が相殺されることもあります。しかし、ビジネスを志すなら、目の前の金額だけでなく「5ヶ月間、国からの支援を受けながらビジネスに没頭できる権利(150日)」と「1.5ヶ月で打ち切られる権利(50日)」のどちらが自分に必要かを判断しなければなりません。

この「トータルでの損得勘定」を自分で行うことこそが、無知という税金を払わないための唯一の手段です。

実践ガイド:会社とどう交渉するか?

「定年前に辞めるなんて会社に悪い」という感情は、ビジネスの世界ではノイズです。数日の前倒しであれば「有給休暇の消化」で調整可能です。

  1. 就業規則を確認: 定年の定義が「誕生月末」か「当日」かを確認。
  2. 有給休暇を逆算: 誕生日の2日前を「離職日」にするよう設定。
  3. 事務的に進める: 「有給を完全に消化したい」と伝えるのが最もスムーズです。

※稀に自己都合退職扱いとなり、退職金が微減したり給付制限期間(2〜3ヶ月)が発生したりする場合もあります。必ず事前に就業規則を確認してください。

最後に:知識は「最強の資本」である

今回の話を聞いて「たったそれだけで60万円も違うのか」と驚かれたなら、それがあなたのビジネスセンサーが動き出した証拠です。

残酷な現実ですが、社会制度は「無知な人」からは静かに奪い、「学び続ける人」には手を差し伸べるようにできています。退職にまつわるお金の話は、これだけではありません。

  • 知らなければ受け取り損ねる「年金の加算(加給年金など)」
  • 数万円の出費を数千円に抑える「社会保険」の選択肢
  • 起業準備費用を「節税」に変える確定申告の知識

これらもすべて、知っているか知らないかだけで、数十万円単位の差がつくものばかりです。

私が伝えたいのは、単なる節約術ではありません。「正しい情報を掴み、それを利益に変える力」こそが、定年後のコンテンツビジネスにおける最大の資産になるということです。

会社が守ってくれる時代は終わりました。これからは、自ら学び、自ら判断する人だけが、自由なセカンドライフを謳歌できます。情報の格差を、あなたの利益に変えていきましょう。

次の一歩:まずは今日、自分の誕生日の「2日前」をカレンダーにメモすること。その小さな「情報の活用」から、あなたの新しいビジネス人生が始まります。

この記事を書いた人|ミライジュウ

メディア関連企業の業務部長。ラジオ演出30年の経験を経て、
「50代からでも“1円を生む力”は育てられる」と信じて発信中。
毎朝4時起きでランニング・筋トレ継続中。
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