50代になると、新しい学びや資格勉強に、どうしても慎重になります。
理由は単純で、時間がかかることを、もう身をもって知っているからです。
若い頃のように、勢いで始めて、多少の遠回りをする余裕はない。
仕事も家庭も抱えながら、勉強に割ける時間は限られています。
だから私たちは、つい考えてしまう。
「今さら始めても、間に合うのだろうか」
「途中で挫折したら、時間を無駄にするだけではないか」
その結果、多くの人が「準備中」のまま、
本当は必要だと分かっている学びに、手を伸ばせずにいます。
けれど、その躊躇は「能力が足りないから」ではありません。
私たちが無意識のうちに、
「学び=時間と努力が大量に必要なもの」だと思い込んでいるだけなのです。
しかし、世界中で数百万人に「お金の授業」を届けている億万長者、
マーク・ティルバリー(Mark Tilbury)氏は、その前提そのものを、きっぱりと否定します。
「富を築くのはロケットサイエンスではない。
基礎的なルールを知り、それを守る自制心があるかどうかだ」
人生を変えるのは、特別な才能でも、難しい資格でもありません。
基礎的な知識をどう使うか。
そして、それを守り続けられるかどうかです。
16歳で中退した「大工見習い」が億万長者になれた理由
マーク・ティルバリー氏は、いわゆるエリート街道を歩んできた人物ではありません。
16歳で学校を中退し、時給は2ポンドにも満たない。
木製のゴミ箱を作る大工の見習いとして社会に出ました。
学歴も、資金も、後ろ盾もない。
多くの人が「ここから成功するのは無理だ」と思う立場です。
それでも彼は20代でミリオネアになり、現在は複数の企業を経営しています。
理由は、努力量でも運でもありません。
「消費者のゲーム」を降り、「オーナーのゲーム」に移った。
金持ちに見えるためにお金を使うのではなく、
お金が働く場所を持つことに集中したのです。
見栄は一瞬の満足をくれますが、何も生みません。
仕組みは静かに、しかし確実に人生を変えます。
知識を「生きた武器」に変える、3つの実践的リテラシー
私はこれまで、お金に関する基礎知識を学び、FP2級も取得しました。
制度は知っている。仕組みも理解している。
それでも、行動は思うように変わりませんでした。
マーク氏の教えに触れて気づいたのは、
「知っている」と「使っている」は、まったく別物だということです。
ここからは、彼が一貫して語っている3つの実践的リテラシーを見ていきます。
① 税金リテラシー
彼が語る税金とは、計算問題ではありません。
税金は「稼いだ後に考えるもの」ではなく、「稼ぎ方を決める前に向き合う最大のコスト」だと言います。
多くの人は、給料が振り込まれ、税金が引かれ、残ったお金で生活します。
しかし彼は、その順番そのものが間違っていると指摘します。
最初から税制的に有利な枠に資金を置き、使う前に守る構造を作ること。
日本の50代がやるべきことは、節税テクニック探しではなく、
新NISAやiDeCoを生活の前提に組み込むことです。
② 複利リテラシー
複利とは、利回りの話ではありません。
彼は「複利は、正しい行動をやめなかった人だけに後から効いてくる力だ」と語ります。
成果が見えないからやめるのではなく、
途中でゼロに戻らない形を作り、それを続けること。
毎月の積立、同じ行動の反復、同じテーマでの学び。
50代に必要なのは、一発逆転ではなく、
積み上がる構造を自分で壊さないことです。
③ インデックス投資リテラシー
彼がインデックス投資を勧める理由は、儲かるからではありません。
「人は感情で失敗する」という前提に立ったとき、
最も感情を排除しやすい仕組みだからです。
毎月いくらを、何に、いつまで積み立てるのかを決める。
そして、それ以上は考えすぎない。
市場が荒れても、決めたルールを守れる構造を先に作る。
それが、インデックス投資リテラシーの本質です。
結び:50代からでも、選択の質は変えられる
人生を変えるのは、裏技ではありません。
基礎的な金融リテラシーと、
それを守り続ける自制心です。
今日の選択は小さくても、
それを続ければ、確実に未来は変わります。
Don’t just be a consumer, be an owner.
この記事を書いた人|ミライジュウ
メディア関連企業の業務部長。ラジオ演出30年の経験を経て、
「50代からでも“1円を生む力”は育てられる」と信じて発信中。
毎朝4時起きでランニング・筋トレ継続中。
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