仕事のパフォーマンスを最大化!「内向的」と「外向的」を使いこなす働き方

職場の飲み会、社員旅行、レクリエーション。
「休みになんで同僚と会わなきゃいけないんだ!」と思う人もいれば、
「仲間との交流こそが最高のガス抜き!」という人もいます。

この違い、実は単なる性格ではなく、エネルギーの回復方法の違いです。

私は20代から40代、ラジオディレクターとして現場を駆け回り、
事業プロデューサーとしてイベントを企画し、
ほとんど休みのない生活を続けてきました。
飲み会では盛り上げ役、休日はスキーやテニス、常に仲間と動く日々。

けれど50代を迎えてから、あえて付き合いを減らしました。
代わりに、バイクでの一人旅や、ひとりで楽しむキャンプ、早朝のランニングに時間を使うようになったのです。

人に会うことが悪いわけではない。
ただ、「自分のエネルギーがどこから生まれるのか」を知ることが、
働き方の本質を変えてくれました。


内向型・外向型とは? その違いは「心の充電方法」

心理学では、人間のエネルギーの源が「内向型」と「外向型」に分かれるとされています。
これは心理学者ユングが提唱した理論で、
どちらが優れているという話ではなく、
「どこでエネルギーを充電するか」という違いです。


① 外向型(Extrovert)

外向型は、人や刺激からエネルギーを得るタイプ。
誰かと話す、プロジェクトを動かす、新しい情報に触れることで元気になります。

会議では積極的に発言し、雑談も楽しむ。
仕事の後に飲み会があっても、「今日も楽しかった!」とさらに元気になる。
人と会うことが“充電”になるのです。

このタイプは営業職や広報、リーダー職など、チームを動かす仕事で力を発揮します。
ただし、ひとりの時間が長すぎると逆に不安を感じる傾向があります。
刺激が少ない環境ではモチベーションが落ちやすいのです。


② 内向型(Introvert)

内向型は、静かな環境でエネルギーを蓄えるタイプ。
読書や音楽、ひとりの時間を通じて心を整理し、回復します。

「予定のない週末」に幸せを感じ、
他人との長時間の会話やイベントではエネルギーを消耗しやすい。
外向型の人が「動くことで元気になる」のに対し、
内向型は「静まることで回復する」のです。

研究職、クリエイティブ職、データ分析など、
集中力と深い思考を要する仕事に向いています。
ただし、交流を避けすぎると視野が狭くなり、情報が滞るリスクもあります。


私のキャリアに見る「行き来する力」

若い頃の私は、完全に外向型の典型でした。
現場での熱量、仲間との笑い、そして「人脈こそがすべて」という信念。

ラジオ制作の仕事は常に人との関係で成り立っており、
新しい企画を動かすたびに、関係者と会い、打ち合わせを重ねる。
そこにこそ充実感がありました。

休日も、仲間とスキーやテニスに出かける。
誰かと一緒に過ごすことが“回復”であり、
外向的な自分がもっとも力を発揮できる瞬間でした。

けれど、キャリアが進み、責任が増えるほど、
「静かに考える時間」の価値に気づくようになったのです。

バイクでの一人旅や、ひとりで楽しむキャンプ。
誰にも気を使わず、自分のペースで自然と向き合う時間。
そして、朝のランニングで頭を整える。

これらは、私にとって“仕事のための充電時間”になりました。
静けさの中で、自分の考えを整理し、次にすべき判断を下す。

そして気づいたのです。
若い頃に人と出会い、外の世界を知ったおかげで、
いまの自分の「信念の軸」ができたのだと。

つまり、人と関わる「外向的な時間」と、
自分と向き合う「内向的な時間」は、どちらも必要だったのです。


外向的社会に生きる内向型へのヒント

現代社会は、いまだに“外向型が有利”という前提で設計されています。
会議、プレゼン、懇親会、SNSでの発信。
どれも「声を上げる人」が評価されやすい。

しかし、スーザン・ケインの著書
『クワイエット:内向的なあなたが世界を変える力』は、その常識を覆しました。

内向型のリーダーは、
「声を張る」のではなく「耳を傾ける」ことでチームを導きます。
自発的なメンバーが多いチームでは、
外向型のリーダーよりも高い成果を上げることがあるという研究もあります。

また、心理学では「アンビバート(両向型)」という概念も注目されています。
内向と外向の間を自在に行き来するタイプで、
状況によって最適なモードを切り替える柔軟性を持ちます。

このタイプの人は、人前でも落ち着いて振る舞え、
かつ深く考える力もある。
営業でも企画でも、バランスの良い成果を上げやすい傾向があります。

つまり、“自分を一方に固定しない”ことこそ、現代を生き抜く鍵なのです。


「内向」と「外向」を行き来する働き方へ

若い頃は、多くの人と出会い、視野を広げること。
成熟期には、自分を整え、思考を深めること。

このサイクルを意識的に繰り返すことで、
人は柔軟に、そしてブレない軸を持てるようになります。

たとえば、
アイデアを広げたい時は、誰かと語り合う(外向モード)。
企画を詰めたい時は、一人で考える(内向モード)。
その“切り替え”が、結果的に最も効率的な働き方になるのです。

自分の充電方法を知り、状況に合わせて使い分ける。
それが、仕事のパフォーマンスを最大化する最短ルートです。


まとめ:レッテルを貼らず、心の声に従おう

「私は内向型だから人付き合いが苦手」
「外向型だからじっとしていられない」
そうやって自分を狭めるのはもったいない。

大切なのは、自分がいま、どちらの状態を必要としているのかを感じ取る力です。

人に会うことがエネルギーになるなら、どんどん会えばいい。
静かな時間に癒やされるなら、それを優先すればいい。

社会が求めるペースではなく、
あなたの心が求めるペースで生きる。
それが、これからの時代の“成果の出し方”です。


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この記事を書いた人|ミライジュウ

メディア関連企業の業務部長。ラジオ演出30年の経験を経て、
「50代からでも“1円を生む力”は育てられる」と信じて発信中。
毎朝4時起きでランニング・筋トレ継続中。
▶︎ 運営者プロフィールはこちら
https://miraigujin.com/運営者プロフィール/


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