「自分には実力がないから、自信が持てない」
「新しいことに挑戦したいけれど、成功する保証がないから一歩が踏み出せない」
仕事やキャリアの節目で、そんなふうに立ち止まってしまうことはありませんか?
多くの人が、「自分にはできる」という客観的な証拠(根拠)を探そうとします。しかし、元プロボクサー日本王者の細川バレンタイン氏は、こう断言します。
「自信に根拠は一切必要ない。自信とは『意志(ウィル)』の問題だ」
この言葉、当時の私なら血を吐くような思いで共感したはずです。
なぜなら私は、かつてラジオディレクターとして、毎週1時間のインタビュー番組を「完全にたった1人」で回すという、狂気のような限界の修羅場をくぐり抜けてきたからです。
今日は、細川氏の言葉を借りながら、私が限界の現場で体得した「本当の自信の作り方」をお話しします。
毎週1時間、一人で番組を回すという「地獄」
ラジオディレクター時代の私の仕事は、とにかく過酷の一言でした。
- 魅力的なゲストを「人探し」し、
- 泥臭く「アポ取り」をして、
- 実際に現場で「取材」を重ね、
- 録音した音源を「編集」し、
- 1時間の流れを作る「構成」を書き、
- そして「本番」の送出まで行う。
これを、毎週、毎週、たった一人で回し続けるのです。
気力も、体力も、とっくに限界を超えていました。毎週押し寄せる締め切り。逃げ場のないプレッシャー。「自分にこんな大役ができるのか?」なんて、最初の頃は自信のかけらもありませんでした。
でも、立ち止まっている時間は1秒もありません。
当時の私を支えていたのは、ロジックではなく、ただ一つ。
「やり切る、やり切る、やり切る」という執念。それだけでした。
脳のブレーキを「圧倒的な行動」でねじ伏せる
細川バレンタイン氏は、どうしても自分を信じられない時の解決策として「限界までの行動と反復」を提示しています。
10回やって駄目なら100回、それでも駄目なら1万回と、やり込むことの積み重ねが、自分を信じたいと思わせる。
極限まで苦しい思いをして何かに取り組むと、人は自然と「ここまでやったのだから、自分を信じてあげたい」という心理に至る。
これは、心理学的にも、脳科学的にも真実です。
頭の中だけで「私ならできる!」と思い込もうとしても、防衛本能(脳のブレーキ)が「いや、無理だろ。失敗したらどうするんだ」と囁きかけてきます。この不安を消す唯一の方法は、ポジティブ思考ではなく、「肉体の酷使(行動)」しかありません。
私も、毎週の凄まじい業務量の中で、四の五の言わずに手を動かし、収録を重ね、編集機に向かい続けました。
すると、ある時から脳のブレーキが壊れる瞬間が来ます。
「これだけボロボロになりながら、誰の手も借りずにやり切ってきたんだ。これだけ頑張った自分を、自分が信じてやらなくて、一体誰が信じるんだ?」
この、一種の開き直りのような、自分への深い愛着と信頼こそが、本当の「自信」の正体でした。
自信は「保証」ではなく「意欲」である
その後、私はこの「やり切る力」を評価され、ラジオディレクターから「事業プロデューサー」への部署異動を勝ち取り、キャリアアップを実現しました。
事業プロデューサーという仕事は、ラジオディレクター以上に「正解」がありません。新しい事業を立ち上げる時、「絶対に成功する」という根拠や保証なんて、どこを探しても落ちていません。
しかし、私にはディレクター時代に培った「根拠はないけれど、体を使って限界までやり切れば、最後は形になる」という絶対的な信頼がありました。
細川氏は、自信についてこう結論づけています。
自信とは「何かができる保証」ではなく、「何かをするための意欲(エネルギー)」である。
「できる保証」があるから動くのではない。「何としても動いてやる」というエネルギーそのものが、自信なのです。
まとめ:悩む前に、まずは「1回」動いてみよう
今、もしあなたが「自信がなくて動けない」と悩んでいるなら、それは順番が逆です。
「動かないから、自信が生まれない」のです。
最初は、根拠なんてなくていい。「これをやりたい」「やり切るんだ」という意志(ウィル)をセットしたら、あとは体が限界を迎えるまで、泥臭く数をこなしてみてください。
10回ダメなら100回。100回ダメなら1,000回。
そのプロセスで流した汗と時間は、決してあなたを裏切りません。
脳が降伏し、「ここまでやった自分を信じてあげたい」と思えるその日まで、まずは目の前の小さな一歩をやり切ってみませんか?

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