「どうしていいかわからない」に隠れているもの|女性管理職時代のコミュニケーション戦略

「どうしていいかわからない」

女性が時々こう言う場面に、男性はどこか違和感を覚えることがあります。

男性が同じ言葉を使うと、少し幼く聞こえたり、責任回避のように見えたりするのに、女性が言うと成立してしまう。そんな空気があります。

私自身、長年ラジオ業界や管理職の現場にいる中で、この言葉に何度も出会ってきました。

最初は単純に、

「何がわからないんだろう?」
「整理すればいいのでは?」

と思っていました。

でも、ある時から気づきました。

これは単なる“問題解決”の話ではないのです。

そして今、この理解は、女性管理職が増える時代のコミュニケーションや、情報発信・マーケティング戦略にまでつながっていると感じています。

男性は「問題」を聞き、女性は「状態」を話している

男性は、「どうしていいかわからない」と聞くと、すぐに問題解決モードに入ります。

「原因は?」
「選択肢は?」
「優先順位は?」
「つまり何を決めればいい?」

これは悪いことではありません。

むしろ、多くの男性は“問題を解決すること”で相手を助けようとしています。

ただ、ここでズレが起きることがあります。

女性側は、必ずしも“解決策”だけを求めていない場合があるのです。

不安。
迷い。
モヤモヤ。
人間関係。
空気感。

そうした「感情の状態」を共有していることがある。

つまり男性は「問題」を聞き、女性は「状態」を話している。

ここが噛み合わない。

女性は言語化能力が高いのに、なぜ伝わらないのか

以前、ベストセラーの「話を聞かない男、地図が読めない女」を読んだ時にも感じましたが、男女の脳の使い方には平均的な違いがあります。

一般的に女性は、

・感情共有
・会話
・共感
・空気の察知

が得意と言われます。

実際、女性のほうが感情を言葉にする場面は多い。

でも面白いのは、

「感情を話せること」と
「不安の構造を説明できること」

は別能力だということです。

だから女性は、

「つらい」
「モヤモヤする」
「どうしていいかわからない」

を言葉にできる。

一方で、

「結局、何が不安なのか」
「何をどう整理すればいいのか」

までは、本人の中でも整理し切れていない場合があります。

男性からすると、

「たくさん話しているのに結論が見えない」

となる。

逆に女性側は、

「ちゃんと説明してるのに、わかってくれない」

になる。

ここでコミュニケーション事故が起きます。

女性管理職時代に、この理解が重要になる

今後は、

・女性管理職
・女性部長
・女性役員
・女性オーナー

がさらに増えていきます。

つまり、意思決定者が女性である場面が当たり前になる。

ここで重要なのは、

「女性に合わせる」

ことではありません。

“意思決定プロセスの違い”

を理解することです。

男性型の提案は、どうしても、

・数字
・機能
・比較
・効率
・ROI

を前面に出しやすい。

もちろん必要です。

でも女性決裁者は、それだけでは決めないことが多い。

むしろ、

「現場が混乱しないか」
「担当者が疲弊しないか」
「導入後に揉めないか」
「長く運用できるか」
「この人は逃げないか」

を見ています。

つまり、“導入後の空気”まで想像している。

これは感情論ではありません。

現場感覚です。

業務改善でも「安心設計」が必要になる

例えば業務改善。

男性側は、

「このシステムで工数30%削減できます!」

と言いたくなる。

でも現場では、

「入力ルールは誰が教えるの?」
「担当者が変わったら?」
「結局属人化しない?」
「壊れたら誰が直すの?」

という不安が先に来ることがあります。

ここを説明できない提案は、意外と通りません。

私はGoogleスプレッドシートやGASで業務改善をしてきましたが、実際に難しいのはコードではありませんでした。

本当に難しいのは、

“人が続けられるか”

です。

入力されない。
運用が止まる。
引き継げない。
現場が嫌がる。

つまり、人間です。

だからこれからの業務改善では、

「高機能」

より、

「安心して使える」

が強くなる。

情報発信も「感情理解」が重要になる

これはコンテンツビジネスでも同じです。

昔の発信は、

「稼げます」
「最速です」
「効率化できます」

で動きました。

でも今は、特に50代になると、

「失敗したくない」
「今さら感がある」
「本当に自分にできるのか不安」

こちらのほうが大きい。

つまり、人は“正解”だけでは動かない。

感情が整理されて初めて動ける。

だから強い発信は、

「ノウハウ」

だけではなく、

“読者がまだ言語化できていない不安”

を先回りして説明しています。

「50代が発信を始める時、本当に怖いのは文章力ではありません」

こんな一文に、人は反応します。

なぜなら、

「それ、自分も感じていた」

となるからです。

AI時代ほど「人間理解」が武器になる

今はAIが、コードも、文章も、分析も作れる時代です。

でもAIが苦手なのは、

「人がなぜ止まるのか」

です。

なぜ不安になるのか。
なぜ決められないのか。
なぜ現場が反発するのか。

ここには、人間理解が必要です。

だからこれから価値が上がるのは、

論理だけの人でも、
感情だけの人でもありません。

“感情を理解しながら、構造化できる人”

です。

女性管理職時代。
AI時代。
情報過多時代。

だからこそ、「どうしていいかわからない」という一言の奥にあるものを理解できる人が、これから強くなっていくのだと思います。

この記事を書いた人|ミライジュウ

50代会社員。ラジオ業界歴30年以上。
制作・技術・編成・管理職を経験しながら、GoogleスプレッドシートとGASを活用した業務改善を実践。
「50代からの個人IPづくり」をテーマに、AI・発信・働き方について発信しています。

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