「やりたいことがわからない」──これは、かつての私の正直な悩みでした。
副業やフリーランスという言葉が日常的に聞かれるようになり、
「自分も稼ぐ力をつけたい」と思い始めたとき、
よく耳にしたのが「情報発信」という選択肢でした。
「自分の経験を発信すれば、価値になる」
「好きなことを発信すればいいんだよ」
YouTubeやブログ解説の中で、そんなフレーズが繰り返されていました。
でも──
「自分の好きなことって、なんだろう?」
「やりたいことって、何をどう発信すればいいの…?」
情報発信を始めようとして最初にぶつかった壁が、
「何を伝えたいのか自分でもわからない」という感覚でした。
資格を取っても、語れなかった“自分の言葉”
私は50代で、簿記2級とFP2級を取得しました。
これで自信を持って発信できる──そう思っていました。
でも、実際に発信しようとしたとき、
「何を話せばいいのか」「どう伝えればいいのか」が、まったくわからなかったのです。
◆ ラジオの台本は、他人の言葉だった
私は長年、ラジオディレクターとして番組制作に携わってきました。
有名タレントの番組構成や、情報バラエティの台本も数多く書いてきました。
にもかかわらず、自分のこととなると、言葉が出てこない。
「あれほど台本を書いてきたのに…」
自分でも、驚きと戸惑いを感じました。
◆ 情報発信=“自分のストーリー”を語ることの難しさ
気づいたのは、
今までは「他人の言葉」を構成していたということです。
でも、ブログや情報発信は違います。
「自分自身の言葉」で、自分の経験や価値観を伝えることが求められる。
これは、想像以上に難しいことでした。
「やりたいことが見つからない」理由は“選択肢の多さ”だった
情報発信を始めようとしたとき、
周りの人たちはみんな「好きなことを書けばいい」と言っていました。
でも、実際にやろうとすると、手が止まる。
何をテーマにしていいかわからない。
◆ そんなとき出会った1冊の本
そんな私が出会ったのが、
八木仁平さんの『世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方』という本でした。
やりたいことは、
・大事なこと(なんのために)
・得意なこと(どうする?)
・好きなこと(なぜ?)
の3つの掛け合わせで見つかる
この言葉が、私の中で腑に落ちました。
◆ 選べないのは、選択肢が多すぎるから
本当に迷うのは、「全部できそう」「全部違いそう」だから。
選択肢が多すぎると、
「選ぶ基準」がぼやけてしまうのです。
◆ 選択肢が多すぎる=選ぶ力が育っていないだけ
「何をやるか」以前に、「どう選ぶか」が定まっていなかったのです。
そしてその選択基準は、他人の評価ではなく、自分の内側にある。
私は、探す場所を間違えていたのです。
選ぶ力をつけるには、自己理解がすべて
「やりたいことが見つからない」
その根本原因は、自分が本当に大切にしていることを知らないことだと、私は気づきました。
◆ 選択の軸は、外側ではなく“内側”にある
スキルや手段は無限にある。
でも、「それをやりたいかどうか」は、
自分の価値観や感覚が教えてくれる。
◆ ジャーナリングで「自分の言葉」に出会う
私が実際に取り組んでいたのが、
iPadでのメモ書きやジャーナリングです。
書き出すことで、思考が整理され、
無意識の感情や価値観が言語化されていきました。
- 自分が大切にしている価値観は何か?
- 最近、嬉しかったことは?
- 逆に、ストレスを感じたのはどんな時か?
◆ 「得意なこと」は、無意識にやっていること
本書の中には、「得意なこと」の特徴がこう紹介されていました。
- やっていて心地いい
- 頑張らなくても無意識にやっている
- 他の人に「なんでこんなことできないの?」と思う
- やっていると自分らしくいられる
私自身、言葉を整えること、思考を言語化することが好きだった。
それが今、このブログのテーマにもつながっています。
まとめ|迷っても、自分の中に答えはある
私は今、このブログのテーマをようやく見つけました。
振り返れば、「情報発信を始めよう」と思ってから、資格勉強期間を含めて
3年近く迷っていたことになります。
でも、その遠回りがあったからこそ、
今の言葉やテーマに出会えたとも感じています。
もし、今「やりたいことがわからない」と感じているなら、
無理に答えを外に探さず、自分の中に問いを立ててみてください。
言葉にならない想いは、書き出すことで見えてくるかもしれません。
迷った時間も、無駄じゃない。
その過程こそが、あなただけの“発信”になるのです。
この記事を書いた人|ミライジュウ
メディア関連企業の業務部長。ラジオ演出30年の経験を経て、
「50代からでも“1円を生む力”は育てられる」と信じて発信中。
毎朝4時起きでランニング・筋トレ継続中。
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