AI時代の思考法とは?
AIが膨大なデータを処理し、最適解を瞬時に導き出す時代になりました。
私たちが従来の仕事で大切にしてきた「論理的に考える力」は、すでにAIに置き換えられつつあります。
そんな中で、人間にしかできない思考法は何か?
その答えのひとつが「クリエイティブ・シンキング(創造的思考)」です。
1950年代、アメリカの心理学者J.P.ギルフォードは「拡散的思考(Divergent Thinking)」という概念を提唱しました。ひとつの正解に収束させるのではなく、複数の選択肢や可能性を広げる思考です。さらに1960年代にはE.P.トーランスが「トーランス創造性検査(TTCT)」を開発。教育現場に導入することで、創造性は天才だけの特権ではなく、誰もが鍛えられるスキルだと広めました。
とはいえ、当時のビジネス界ではこの考えは主流にはなりませんでした。理由は明確です。創造的思考は評価が難しく、研修や教育では扱いにくかったのです。論理的な報告資料なら「正しい・誤り」で簡単に評価できますが、アイデアの新しさや面白さは主観に依存します。そのため「クリエイティブシンキング」は長らく知名度が低く、企業内では限られた職種だけに求められる能力とみなされてきました。
しかしAIが論理や効率を担うようになった今こそ、この「評価しづらさ」こそが人間の武器になります。曖昧で試行錯誤を伴う創造性が、これからの時代を切り開く鍵なのです。
ビジネスで最もポピュラーな思考法は?
ここで対比として触れておきたいのが、ビジネス界で圧倒的に浸透している「ロジカルシンキング(論理的思考)」です。
ロジカルシンキングは、物事を筋道立てて整理し、矛盾なく結論を導く技術。
「MECE(モレなくダブりなく)」「ロジックツリー」「ピラミッドストラクチャー」といったフレームワークは、1990年代以降の日本企業やコンサルティング業界で標準スキルになりました。
その理由はシンプルです。
論理的思考は再現性が高く、誰でも同じ答えにたどりつける。評価もしやすく、研修教材としても使いやすい。だからこそ「ビジネスパーソン必須の思考法」として広まったのです。
一方、クリエイティブシンキングは「正しい答え」が存在しない領域を扱います。異なる分野を組み合わせ、常識をひっくり返し、新しい可能性をつくる。そのため即効性が見えにくく、研修や教育では後回しにされてきました。
しかしAIがロジカルを得意とする時代に、人間が価値を発揮できるのはむしろ「正解のない問い」に挑むこと。つまり、これからはロジカルとクリエイティブの役割が逆転していくのです。
一緒に実践していきましょう
ここからが本題です。
私はこれから、読者の皆さんと一緒にクリエイティブシンキングを実践していきたいと考えています。
ラジオディレクター時代、王道の番組構成にとらわれない企画がリスナーの心を動かしました。
業務改善の現場でも、会社のやり方をそのまま踏襲するのではなく、自分でスプレッドシートやスクリプトを作り替えたときにこそ、大きな成果が生まれました。
振り返れば、ゼロからイチを生み出す挑戦はすべてクリエイティブシンキングの実践でした。
だからこそ、私は確信しています。
クリエイティブシンキングこそが、未来を切り開く力である。
「新しい発想は若者のもの」と思われがちですが、むしろ私たち中高年には豊富な経験と多彩な引き出しがあります。それをどう組み合わせ、どう逆発想するかで、新しい価値を生み出せるのです。
ゼロイチスタジオでは、この挑戦を一緒に歩んでいきましょう。成功も失敗もすべてを素材にしながら、発想力を鍛える場にしていきたいと思います。
今日からできる小さな実践
では、具体的にどう始めればいいか。難しいことは必要ありません。
- 「当たり前」を逆にしてみる
- 異分野の知識を自分の領域に応用する
- 思いついたことを小さく試す
例えば「効率を上げる」ではなく「効率を下げる」と考えてみる。あえて遠回りする中で、新しい気づきが見えることがあります。これも立派なクリエイティブシンキングです。
結論
クリエイティブシンキングは、これまで知名度が低く、ビジネス界では重視されにくかった思考法でした。
しかしAIが論理や効率を代替する時代になり、その「測りにくさ」こそが人間の強みとして再評価されています。
私はこれを未来を切り開く力だと信じています。
そしてゼロイチスタジオでは、読者の皆さんと共にこの力を実践し、育てていきたいと思います。
一緒に、クリエイティブシンキングを始めましょう。
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この記事を書いた人|ミライジュウ
メディア関連企業の業務部長。ラジオ演出30年の経験を経て、
「50代からでも“1円を生む力”は育てられる」と信じて発信中。
毎朝4時起きでランニング・筋トレ継続中。
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タグ
クリエイティブシンキング,ロジカルシンキング,AI時代の働き方,50代からの挑戦,ゼロイチ,発想力,自己投資,副業マインド,行動心理
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