「自分には売れるものがない」と感じるあなたへ
「自分には、売れるスキルが何もない気がする」
副業や独立の話を聞くたびに、そんなふうに感じて、立ち止まってしまうことはありませんか?
SNSでは「月収○万円達成!」という投稿があふれ、書店には「好きなことで稼ぐ方法」といった本が並んでいます。でも、読んでも読んでも、どこか他人事に感じてしまう。
「特別な才能がある人の話でしょ」と、心のどこかで思っている自分がいる。
そして気づけば、「結局、自分には売れるものがない」と、あきらめモードになってしまう。
でも、それって本当でしょうか?
実は、“売れるもの”というのは、目に見えるスキルや資格だけではありません。
過去の経験、ちょっとした知識、そして自分らしさ──これらを組み合わせることで、あなただけの「稼ぐ力」は必ず掘り起こすことができるのです。
このブログでは、「知識」「経験」「性格」という3つの視点から、あなたの中に眠る“稼ぐ力”の見つけ方を紹介します。
もし今、「自分には何もない」と感じているなら、むしろこの記事はあなたのために書いています。
なぜ「売れるものがない」と思ってしまうのか?
「自分には、他人に売れるようなスキルや知識なんてない」
──この思い込みは、意外と根深く、しかも多くの人が抱えているものです。
でも実際、それは“ない”のではなく、“見えていない”だけかもしれません。
というのも、私たちは「売れる=専門性が高い」「稼ぐ=プロレベルである」と思い込んでいるところがあります。
たとえば、「FPの資格を取ったけど、実務経験がないから意味がない」と感じたり、
「ギターは弾けるけど、プロじゃないから仕事にはできない」と決めつけたり。
本当は、知識やスキルの“深さ”だけでなく、“組み合わせ”や“使い方”次第で十分に価値は生まれるのに、
私たちは「他人と比べて足りないところ」ばかりに目を向けてしまいがちです。
さらに、「これは自分にとっては当たり前」というスキルほど、価値に気づきにくいものです。
たとえば、「Excelが苦なく使える」「初対面でも話が弾む」「人の相談に乗るのが得意」といった能力は、
本人にとっては“普通のこと”でも、他人にとっては“お金を払ってでも手伝ってほしい”領域だったりします。
つまり、「売れるものがない」と感じている人の多くは、
・スキルを“深さ”だけで測っている
・他人との比較で自信を失っている
・“自分にとって当たり前”の強みに気づいていない
という3つの落とし穴に、無意識にハマってしまっているのです。
稼ぐ力は“組み合わせ”で生まれる
稼ぐ力は、プロ級のスキルや専門資格だけで決まるものではありません。
むしろ、「知識」「経験」「性格」などの要素を組み合わせることで、自分らしい価値=“売れるもの”が生まれます。
これは、いわば“掛け算”の発想です。
たとえば、ただ「簿記を持っている人」はたくさんいます。
でも「簿記+接客経験+話しやすい性格」という組み合わせなら、
「数字が苦手な個人事業主にやさしく教える」など、ニッチなニーズに応える存在になれるのです。
一つひとつの要素は、決して「武器」には見えないかもしれません。
でも、掛け合わせた瞬間に「自分にしかできないこと」が立ち上がってくる。
この考え方は、最近注目されている「越境スキル」や「T型人材」にも通じます。
「越境スキル」とは、特定の専門分野にとどまらず、異なる領域を横断して活かせる能力のこと。
たとえば、「IT知識×音楽経験」「営業経験×データ分析」のように、まったく違うジャンルをまたいで新しい価値を生み出すスタイルです。
「T型人材」とは、「T」の形にたとえて──
- 縦棒(|)は深い専門性
- 横棒(―)は幅広い知識や柔軟な対応力
この2つを兼ね備えた人材のことを意味します。
つまり、“ひとつのことを深く掘れる”だけでなく、“他分野とつなげて応用できる”ことが、これからの時代に求められているのです。
ここで大事なのは、必ずしも「深い専門」が必要というわけではないということ。
専門が浅くても、掛け合わせや視点のユニークさで十分に価値は生まれます。
だからこそ、自分の中にある知識・経験・性格を、いったん「資源」として整理してみること。
そして、それらを「どう組み合わせて活かせるか?」と考えてみること。
それが、“自分だけの稼ぐ力”を見つける第一歩になるのです。
あなたの“稼ぐ力”を見つける3ステップ
自分には「売れるものがない」と思っている人の多くは、
自分の中にある資源を“見える化”できていないだけかもしれません。
ここでは、知識・経験・性格という3つの視点から、自分の稼ぐ力を整理するシンプルなステップをご紹介します。
STEP1|知識:学んできたことを洗い出す
まずは、自分がこれまでに学んできたこと、身につけた知識をリストアップしてみましょう。
資格や肩書きに限らず、本で読んだこと、研修で聞いたこと、趣味で調べたことでもOKです。
たとえば、
- 簿記の基礎知識
- Excelの使い方
- 心理学や健康に関する知識
- DTMやギターの操作方法
など、断片的でも構いません。
「こんなものが役に立つの?」と思っても、いったんすべて書き出してみることが大切です。
自分にとって“当たり前”の知識が、他の人にとっては“ありがたい”こと、案外多いのです。
STEP2|経験:仕事・趣味・失敗を棚卸しする
次に、あなたがこれまでに経験してきたことを思い出してみてください。
これは仕事だけに限らず、趣味やボランティア、失敗体験も含めてOKです。
たとえば、
- 接客業でクレーム対応をしていた
- バイクで一人旅した経験がある
- チームリーダーとして会議進行をしていた
- 子どもの受験サポートをしたことがある
これらはすべて「価値ある経験」です。
重要なのは、「それをどう役立てられるか?」という視点です。
“実体験”を伴った言葉には、説得力と信頼感があります。
STEP3|性格:自分らしさを武器にする
最後に、自分の性格的な特徴や傾向を「活かせる資源」として見てみましょう。
ここでは、「短所」と思っていたものが長所に転じる瞬間があるかもしれません。
たとえば、
- 人見知り → 一人で深掘りできる
- 心配性 → 丁寧な資料や準備が得意
- おせっかい → 親身なアドバイザーになれる
- 几帳面 → 教材・マニュアルづくりに向いている
こうした“自分らしさ”も、うまく組み合わせれば立派な武器になります。
むしろ、性格は他人と差別化しやすい「独自性の源泉」でもあります。
稼ぐ力は「持っているか」ではなく「掘り起こすか」
「自分には売れるものがない」と思っていた人が、
この記事を最後まで読んでくださったのなら、もう“0”ではないと思います。
大切なのは、「稼げるかどうか」ではなく、「何を持っているのかを自分で見つけにいくこと」です。
知識、経験、性格──これらはすでにあなたの中にあります。
それを組み合わせて、自分らしく使う力こそが、これからの時代に求められる“稼ぐ力”の本質です。
そして、掘り起こした資源は、誰かの役に立つことで“価値”へと変わっていきます。
それが対価を生み、信頼を生み、次のチャンスを引き寄せてくれるのです。
もちろん、最初からうまくはいきません。
でも、「ない」と思って止まるより、「あるかもしれない」と信じて探すこと。
その姿勢が、行動につながり、行動が経験となり、やがて本物のスキルになります。
自信は、行動のあとにしか育ちません。
ぜひ今日、この記事を読み終えたら、
メモ帳でもノートでも、スマホのメモでもいいので──
知識・経験・性格を3つずつ書き出してみてください。
それが、あなただけの“稼ぐ力”を掘り起こす第一歩になります。
そして、もし思ったよりたくさん書けてしまったら……
そのときは、もう「自分には売れるものがない」なんて、きっと言えなくなっているはずです。
この記事を書いた人|ミライジュウ
メディア関連企業の業務部長。ラジオ演出30年の経験を経て、
「50代からでも“1円を生む力”は育てられる」と信じて発信中。
毎朝4時起きでランニング・筋トレ継続中。
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