AIはどんどん便利になる。でも…
AIを使って文章を書いたり、画像を作ったり、スケジュールを立てたり…。気がつけば、生活や仕事のさまざまな場面で、AIが当たり前の存在になりつつあります。
ただ、便利だと感じる一方で、こんな気持ちも生まれていませんか?
「これって、AIが全部やってくれるなら、自分でやる意味あるのかな?」
「どこまでAIに頼っていいんだろう?」
そんな疑問は、実はAI時代に入った今だからこそ、多くの人が感じている「新しい悩み」なのです。
AIに任せすぎると失うもの
AIを「便利な道具」として活用するはずが、いつの間にか「考えないための近道」になってしまっている——そんな場面が増えています。
AIが作った企画書、AIが書いたブログ、AIが選んだ商品…。確かに質は高い。でも、そこに「自分の意志」や「選んだ理由」が薄れていると、なんとなく空っぽな感覚に陥ることも。
つまり、「AIをどう使うか」という視点がないと、自分自身の考える力や選ぶ力が鈍ってしまう危険があるということです。
「自分で作ること」が価値になる理由
「AIがこんなに便利なら、もう自分で作らなくてもいいんじゃない?」
そんな声も、最近ではよく耳にします。確かに、AIは“完成品”をすぐに差し出してくれる強力なツールです。でも、それでもなお、「自分で作ること」が大切だと言い切れる理由があります。それは単なる精神論ではなく、これからの時代を生き抜く“本質的な力”に直結するからです。
ここでは、その理由を3つに分けてお伝えします。
1. 思考力・想像力が育つから
AIはとても優秀なアシスタントです。たとえば「タイトル案を10個出して」「この文章をもっとやさしくして」といったお願いには、驚くほどのスピードで答えてくれます。けれども、それはあくまで「こちらが求めたもの」に応じた反応であり、自発的に“あなたの本心”をくみ取ってくれるわけではありません。
つまり、「何をしたいのか」「なぜそれをしたいのか」という問いに向き合うのは、結局“自分自身”なんです。
手を動かしながら、言葉に迷いながら、「これじゃないな」「でも、こうしたいな」と考える時間こそが、思考力と想像力を育ててくれます。
そしてこの力は、AI時代においてこそ「希少で価値あるスキル」となります。誰もがAIを使える時代だからこそ、“使いこなす”ための土台として、この「考える力」が不可欠なのです。
2. 自分だけの価値になるから
AIが作ったものって、便利だけど「誰が作っても同じようなもの」になりやすいんですよね。
いくら内容が整っていても、そこに“自分の想い”や“経験”が反映されていないと、なんとなく心に残りません。
たとえば、あなたの言葉で語られたストーリー。あなたが体験したことから生まれた問い。あなたが選んだ色や配置やタイミング。
そういうものが積み重なったときに、作品や文章には「あなたらしさ」という“唯一無二の価値”が宿ります。
そしてその価値は、AIには作れない。だからこそ、“自分で作る”ことには、意味があるんです。
3. 失敗も学びになるから
AIに頼めば、ミスのない、整った結果をすぐに出してくれます。でも、人が「自分で作る」プロセスには、必ず「失敗」や「うまくいかない時間」がついてきます。
けれど、この“うまくいかなさ”の中にこそ、ほんとうの成長があります。
たとえばブログ記事を書いていて、「読みづらいな」「途中で意味がずれたな」と気づいたとき。その違和感をどうやって修正するかを考える過程で、「読者の気持ちを想像する力」や「表現を調整する技術」が磨かれていきます。
失敗は、遠回りではなく“自分の地図を描く旅”です。AIに頼ってばかりでは得られない、かけがえのない財産になります。
AIと会話して、自分らしさが育つ
たとえば私自身、ChatGPTをブログ執筆の相棒として活用しています。
構成を考えたり、見出しを整理したり、読者の悩みに先回りする言い回しを整えるのにとても助けられています。
でも、「何を書きたいか」「読者にどう響かせたいか」という部分は、AIでは出てきません。むしろ、AIと会話していくなかで、自分の中に眠っていた言葉が引き出される感覚すらあります。
そうして生まれた記事には、単なる「正しさ」以上のもの――たとえば、自分らしさや、語りかけの温度感が宿るのです。
AI時代を生きる「問い」と「行動」
AIは、間違いなく人生のあらゆる場面を加速させてくれる“道具”です。でも、道具はあくまで道具。
「自分はどこに行きたいのか?」という問いを持ち続けることこそが、これからの時代を生きる上での最大の力になります。
だからこそ、今日からできる行動として、
「AIに何をさせたいか」ではなく、「自分は何を成し遂げたいか」からスタートする
という視点を、ぜひ持ってみてください。
この記事を書いた人|ミライジュウ
メディア関連企業の業務部長。ラジオ演出30年の経験を経て、
「50代からでも“1円を生む力”は育てられる」と信じて発信中。
毎朝4時起きでランニング・筋トレ継続中。
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