「やる気が出ない」の正体は“思考のクセ”だった
「やらなきゃとは思っているのに、なぜか動けない」。
そんな経験、誰にでもあるはずです。副業、ブログ、資格の勉強…挑戦しようとしているのに、どうしても一歩目が重い。それは意志が弱いせいではありません。あなたの中にある“思考のクセ”が、無意識にブレーキをかけているのです。
アメリカの精神科医アーロン・ベックが提唱した「認知の歪み」は、人が抱きがちな自動思考の偏りを示す概念です。これは、私たちが無意識に繰り返してしまう“見えない思考習慣”とも言えます。
たとえば、
「どうせ自分には無理だ」
「完璧にできなきゃ意味がない」
「やらない方が恥をかかなくて済む」
こんな考えが浮かぶとしたら、あなたも“認知の歪み”を持っているかもしれません。でもこれは「病気」ではなく、誰もが持っている人間らしいクセ。気づきさえすれば、変えていくことができるのです。
気づかぬうちに人生を制限する“認知の歪み”とは
アーロン・ベックやその弟子であるデビッド・バーンズらによって広められた「認知の歪み(Cognitive Distortion)」は、行動や感情を支配する“見えない操作システム”のようなものです。
代表的な10個の思考パターンは、まるで自動再生されるテープのように、私たちの行動選択に影響を与えています。
たとえば「白か黒かで考える白黒思考」は、「うまくいかなければ全部ダメ」と極端な結論に走らせます。また「心の読みすぎ」は、「相手に嫌われている」と根拠なく落ち込ませます。こうした思考は、自分の未来の可能性すら勝手に狭めてしまうのです。
これらはすべて“クセ”にすぎません。だからこそ、まずは「今、自分はどんなパターンに陥っているか?」と気づくこと。それが、習慣的な行動パターンを変える最初の一歩になるのです。
自分の“思考のOS”をアップデートする方法
では、どうすればこの「認知の歪み」から脱出できるのでしょうか?
まずは、「思考に気づく」ことから始めます。
何かに対して不安ややる気のなさを感じたとき、自分の頭の中でどんな言葉が流れているかを観察してみてください。そしてこう問いかけましょう。
「それは本当に事実だろうか?」
「その考え方以外に、もっと現実的な見方はないか?」
これが、認知行動療法でも用いられる「現実検証」というアプローチです。
“自分の思考を疑うこと”こそが、思考グセを断ち切る第一歩になります。
もちろん、いきなりすべての思考を変えるのは難しいかもしれません。でも「気づいて、立ち止まって、考え直す」だけでも、脳は少しずつ“別の道”を覚えていきます。まるで古いOSをアップデートするように。
思考のクセが変われば、行動は自然に変わる
実は「行動できない人」と「行動できる人」の違いは、能力ではありません。
自分の思考に気づき、それを扱えるかどうか──それだけの差なのです。
ブログを書きたい、副業を始めたい、自分の商品を作りたい。そう思っているのに動けないとしたら、「やり方」よりも先に、「自分の中のOS」を見直すことが必要です。
アーロン・ベックたちが教えてくれたのは、「人は自分の考え方によって、自分を縛ることも、解放することもできる」というシンプルな事実。
だからこそ、あなたの“稼ぐ力”も、思考グセひとつで開花する可能性があるのです。
まずは今日、浮かんだ思考にツッコミを入れてみましょう。
「それ、本当に事実?」
その問いが、あなたの行動と未来を変える第一歩になります。
この記事を書いた人|ミライジュウ
メディア関連企業の業務部長。ラジオ演出30年の経験を経て、
「50代からでも“1円を生む力”は育てられる」と信じて発信中。
毎朝4時起きでランニング・筋トレ継続中。
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